片脚立位テストのカットオフ値について

片脚立位テスト(Single Leg Stance Test, SLS)は、静的な姿勢制御とバランスを評価するために広く使用されるテストです。このテストは、特に高齢者や神経筋骨格系の問題を抱える患者において、転倒リスクの評価に役立ちます。以下では、片脚立位テストのカットオフ値に関する論文を基に、その重要性と臨床的意義について解説します。

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片脚立位テストのカットオフ値

10秒のカットオフ値

片脚立位テストにおいて、10秒というカットオフ値が最も感度と特異度が高いとされています。具体的には、転倒歴のある被験者の75%が片脚立位時間が10秒以下であり、転倒歴のない被験者の74%が10秒以上の片脚立位時間を示しました2)このことから、10秒というカットオフ値は、特にパーキンソン病患者において転倒リスクを評価するための有効な指標となります。

高齢者におけるカットオフ値

高齢者においては、片脚立位時間が5秒未満であることが転倒による怪我の予測因子となることが示されています。また、10秒以上の片脚立位ができることは、全原因死亡リスクの低下と独立して関連しています1)

臨床的意義

片脚立位テストは、以下のようなさまざまな臨床的状況で重要な役割を果たします。

  • 神経学的疾患: 多発性硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、認知症などの患者において、バランス制御の評価が重要です。
  • 脳卒中や外傷性脳損傷: これらの患者においても、片脚立位テストはバランス能力の評価に有用です。
  • 下肢の病状: 膝の変形性関節症など、下肢の慢性疾患を持つ患者においても、バランス能力の評価が重要です1)

まとめ

片脚立位テストは、バランス能力と転倒リスクを評価するための重要なツールです。特に10秒というカットオフ値は、転倒リスクの評価において高い感度と特異度を持つことが示されています。高齢者や神経筋骨格系の問題を抱える患者において、このテストを用いることで、適切な介入や予防策を講じることが可能となります。

参考文献

  1. Physiopedia. Single Leg Stance Test. Retrieved from https://www.physio-pedia.com/Single_Leg_Stance_Test
  2. AbilityLab. Single leg stance or “One-legged stance test”. Retrieved from https://www.sralab.org/rehabilitation-measures/single-leg-stance-or-one-legged-stance-test
  3. NCBI. The Cut-Off Score of Four Clinical Tests to Quantify Balance. Retrieved from https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8407791/
  4. NCBI. Normative values of functional reach test, single-leg stance. Retrieved from https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9422043/
  5. Springer et al. Normative Values for the Unipedal Stance Test with Eyes Open and Closed. Retrieved from https://geriatrictoolkit.missouri.edu/balance/Normative_Values_for_the_Unipedal_Stance_Test_Springer-JGPT.pdf

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