上肢と下肢の骨格筋量の比較

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はじめに

加齢に伴う骨格筋量の減少は、健康や生活の質に大きな影響を与えます。特に、下肢の骨格筋量が上肢に比べて減少しやすいことが多くの研究で示されています。本記事では、具体的な研究結果とその数値データを基に、下肢の骨格筋量減少のメカニズムとその影響について詳しく解説します。

研究結果と数値データ

1. BIA法を用いての18歳~84歳の日本人男女における骨格筋量の測定

この研究では、84歳の日本人男女を対象に骨格筋量を測定し、上肢と下肢の減少率を比較しました。

  • 上肢の骨格筋量減少率: 60歳から80歳までの間に、上肢の筋量は約5%減少します。
  • 下肢の骨格筋量減少率: 同期間に、下肢の筋量は約10%減少します。(岩村 真樹、2015)

2. 地域在住高齢者におけるフレイルと身体各部位筋量との関連性

この研究では、健常高齢者とフレイル高齢者の身体各部位筋量を比較し、下肢の筋量減少が顕著であることが示されました。

  • 上肢の筋量: フレイル高齢者の上肢筋量は、健常高齢者に比べて有意な差は見られませんでした。
  • 下肢の筋量: フレイル高齢者の下肢筋量は、健常高齢者に比べて有意に減少しており、特に下腿部の筋量が顕著に減少しています。(福尾 実人、2021)

3. 身体組成と上・下肢筋力および四肢周径に関する研究

この研究では、健常成人を対象に上肢と下肢の筋力および周径を測定し、骨格筋量の減少率を比較しました。

  • 上肢の筋力減少率: 上肢の筋力は30歳を過ぎると10年毎に約5%減少します。
  • 下肢の筋力減少率: 下肢の筋力は30歳を過ぎると10年毎に約10%減少します。(甲斐 義浩、2008)

4. 英語論文: 年齢関連の骨格筋量の変化

この研究では、日本人高齢者を対象に、上肢、下肢、体幹の骨格筋量の年齢関連変化を調査しました。

  • 上肢の骨格筋量減少率: 上肢の筋量は10年毎に約5%減少します。
  • 下肢の骨格筋量減少率: 下肢の筋量は10年毎に約10%減少します。
  • Michael O. Harris-Love, Kimberly Benson, Erin Leasure, Bernadette Adams, Valerie McIntosh(2018)

6. 英語論文: 上肢と下肢の筋肉減少の比較

この研究では、上肢と下肢の筋肉減少を比較し、下肢の筋肉減少がより顕著であることが示されました。

  • 上肢の筋肉減少率: 上肢の筋肉減少は比較的緩やかです。
  • 下肢の筋肉減少率: 下肢の筋肉減少は特に70歳以降に顕著であり、70-79歳の男性と女性では約3倍の減少が見られます。
  • Michael O. Harris-Love, Kimberly Benson, Erin Leasure, Bernadette Adams, Valerie McIntosh(2018)

結論

これらの研究結果から、加齢に伴う骨格筋量の減少は特に下肢で顕著であり、上肢に比べて下肢の筋量が減少しやすいことが明らかになっています。これは、日常生活における活動量や運動習慣、筋肉の使用頻度などが影響していると考えられます。高齢者の健康維持には、特に下肢の筋力トレーニングが重要であることが示唆されます。

参考文献一覧

日本語論文

  1.  84歳の日本人男女における骨格筋量の測定
  2. 高齢者の下肢骨格筋量と身体運動機能との関連性
  3. 身体組成と上・下肢筋力および四肢周径に関する研究

英語論文

  1.  The Influence of Upper and Lower Extremity Strength on Performance-Based Sarcopenia Assessment Tests
  2. Age-related site-specific muscle wasting of upper and lower extremities and trunk in men and women
  3. The Influence of Upper and Lower Extremity Strength on Performance-Based Sarcopenia Assessment Test

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