下垂足に対する電気刺激療法、特に機能的電気刺激(FES)の効果に関するエビデンスを示すシステマティックレビューを以下にまとめます。

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機能的電気刺激(FES)の効果

  1. 歩行速度への影響
    • 複数の研究で、FESは短距離歩行テストにおいて歩行速度を増加させることが示されています。メタアナリシスによると、初期の矯正効果として平均0.05 m/sの速度増加が見られ、継続的な矯正効果としては0.08 m/sの増加が報告されています45
    • 一方で、長距離歩行テストでは有意な効果は確認されていません5
  2. 筋肉活動への影響
    • FESは、下肢の筋肉活動を活性化し、異常な歩行を修正する効果があります。これにより、足関節の背屈制御が改善されることが示されています2
  3. 比較研究
    • FESと足関節装具(AFO)の比較では、両者ともに中枢神経系障害による下垂足に対して同等の治療効果を持つことが示されています。ただし、FESは筋肉の随意的な活性化を促進する可能性がある一方で、AFOは機械的なサポートを提供するのみです37
  4. その他の効果
    • FESは歩行中の足底圧力や空間時間的パラメータにも改善をもたらし、通常の範囲に近づける効果があります2
    • また、FESは転倒リスクを低減し、患者の自信や活動参加能力を向上させると報告されています6

参考文献一覧

  • Kottink, A. I. R., et al. (2008). “Therapeutic Effect of an Implantable Peroneal Nerve Stimulator in Subjects With Chronic Stroke and Footdrop: A Randomized Controlled Trial.” Physical Therapy, 88(4), 437–448.
  • Frontiers in Neuroscience (2024). “The effect of electromyographic feedback functional electrical stimulation on foot drop.”
  • Journal of Rehabilitation Medicine (2018). “A Systematic Review and Meta-Analysis of the Effect on Gait Speed.”
  • Medical Journals (2017). “Functional electrical stimulation for foot drop in multiple sclerosis.”
  • MS Society (2022). “Functional electrical stimulation (FES) – MS Society Evidence Pack.”

これらの研究は、下垂足に対するFESの有効性を支持するものであり、特に短距離歩行テストでの歩行速度改善が顕著です。しかし、長距離歩行や日常生活への影響についてはさらなる研究が必要です。

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