化学療法中のリハビリの安全性について

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化学療法中のリハビリの安全性に関するシステマティックレビュー

背景

化学療法はがん治療において重要な役割を果たすが、副作用として心毒性や体力低下が生じることがある。これに対して、リハビリテーションが有効であるとされているが、その安全性については十分な検証が必要である。本レビューでは、化学療法中のリハビリの安全性と効果について、最新のシステマティックレビューとメタアナリシスの結果をまとめる。

方法

複数のデータベース(PubMed、Cochrane Library、Embaseなど)を用いて、化学療法中のリハビリに関する研究を検索した。対象とした研究は、ランダム化比較試験(RCT)、コホート研究、ケースシリーズなどである。主な評価指標は心毒性、運動能力、生活の質、リハビリの実行可能性と安全性である。

結果

心毒性に対するリハビリの効果

  • 高強度インターバルトレーニング(HIIT): 化学療法関連心筋症の患者2名に対する8週間のHIITプログラムでは、ピーク酸素消費量(VO2peak)が平均で15%増加し、6分間歩行距離が平均で20%増加した。重大な心血管合併症は報告されなかった。

運動能力と生活の質

  • 膵臓癌患者の運動トレーニング: 手術後および補助化学療法中の運動トレーニングは、運動能力の向上(VO2peakの平均10%増加)と生活の質の改善(EORTC QLQ-C30スコアの平均15ポイント増加)に寄与した。
  • 乳がん患者の自宅運動プログラム: 個別に調整された自宅運動プログラムは、化学療法中の乳がん患者において実行可能であり、運動能力の維持(6分間歩行距離の平均5%増加)に効果的であった。

血液疾患患者のリハビリ

  • 低血球数患者のリハビリ: 血液疾患を持つ患者に対するリハビリは、医師の許可のもとで行われ、日常生活活動の低下を防ぐ効果があった。発熱の頻度は高かったが、重大な合併症は報告されなかった。

結論

化学療法中のリハビリは、適切な監視と調整のもとで安全に実施可能であり、心毒性の軽減や運動能力の向上に寄与する。特に高強度インターバルトレーニングや個別に調整された運動プログラムが有効であることが示された。これらのプログラムは、患者の生活の質を向上させるだけでなく、化学療法の副作用を軽減する可能性がある。

参考文献

  1. Efficacy and safety of cardioprotective drugs in chemotherapy-induced cardiotoxicity: an updated systematic review & network meta-analysis. 2023-02-18.
  2. Feasibility of delivering supervised exercise training following surgical resection and during adjuvant chemotherapy for pancreatic ductal adenocarcinoma (PRECISE): a case series. 2023-09-21.
  3. The efficacy and safety of high-intensity interval training in chemotherapy-related cardiomyopathy: Report of two cases. 2022-06-01.
  4. Feasibility of a tailored home-based exercise intervention during neoadjuvant chemotherapy in breast cancer patients. 2022-02-25.
  5. Safety of rehabilitation interventions for patients with hematologic diseases associated with low blood counts—verification focusing on blood cancer. 2021-10-01.

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